マンションの外壁塗装の疑問

アルミサッシをきれいにする方法

1970年代前半に建設されたマンションは、既に40年も経過しています。

 

アルミサッシも長年を過ぎればクリーニングしてもきれいにならないなど、
老朽化してきます。
これは、アルミの表面に「孔食」と呼ばれる腐食現象が生じるためです。

 

アルミの孔食

 

本来、アルミは、酸にもアルカリにも強い金属ですが、
アルミ製の弁当箱に梅干を入れると、その部分だけ腐食し、
やがて穴が空くように、酸によって腐食が起こります。

 

この梅干の酸と同じような働きをするものが、
車の排気ガスなどに含まれる酸性を帯びた微粒子です。

 

酸性を帯びた微粒子が、ホコリなどと一体となり、
サッシの表面につくことによって腐食現象が生じます。

 

「孔食」は、酸性の微粒子が洗い流されるため、
雨が降る度に濡れてしまう場所では、生じません。

 

また、廊下やバルコニーのサッシのように、
年に2・3回水拭きをする場所でも生じません。

 

金属の腐食は、水が存在しなければ生じませんが、
天井では降雨時、直接雨が当たらなくても、
霧状になった雨水によって結露状態が起こり、
結露は酸性の微粒子の水溶液となるので、腐食の原因となってしまいます。

 

廊下に面する窓に取り付けているアルミ製の面格子にも、
「孔食」が起こることがあります。

 

窓の面格子は、普通の雨では濡れませんから、
日常のクリーニングをあまり行わないため、
孔食が生じやすくなってしまうのです。

 

アルミ製手摺の場合も同じで、
雨が降るたびに濡れる場所では、孔食が生じませんが、
あまり雨がかからない場所では、孔食が生じやすくなります。

 

アルミサッシをきれいにする方法(塗装)

 

アルミサッシをきれいにする方法として、
まず塗装があります。

 

アルミサッシの色は、アルミ色、またはブロンズ色と呼ばれるいずれかの色です。

 

・アルミ色

 

アルミ色は、アルミの酸化皮膜であるアルマイトと色で、
メーカーによる色の差はありません。

 

・ブロンズ色

 

ブロンズ色は、自然発色と呼ばれる特殊な表面処理で得られる色です。

 

メーカーにより多少色の違いがありますが、
塗装で色をつけたものではありません。

 

このアルミ色、ブロンズ色のどちらの色のサッシも、
アルミの素地があらわれているわけではなく、
表面は透明の樹脂でコーティングされています。

 

コーティングの膜厚は、20〜30ミクロン程度で、
厚い塗膜ではありません。

 

アルミサッシ、面格子、或いは手摺なども、
基本的に鉄部と同じ要領で塗装をすることによってリニューアルすることが可能です。

 

ただし、形状が複雑なため、
塗料を刷毛塗りするのは難しく、吹き付けることになります。

 

また、アルミサッシは、建具子(障子)を取り外して塗装するので、
留守がちの部屋などでは、別の意味で塗装が困難になります。

 

ですが、この方法でのリニューアル塗装では、
アルミ色のものにブロンズ色で塗装すれば、
見た目のグレードアップが可能になります。

 

アルミサッシをきれいにする方法(被せ工法)

 

1970年代前半に建設されたマンションでは、
当時のレディーメイドのアルミサッシの断面が貧弱で、
台風時に下枠廻りから雨水がオーバーフローしてしまうことが少なくありません。

 

このような不具合のあるサッシをリニューアルする方法として行われるのが、
「被せ工法」です。

 

被せ工法は、枠をそのままにして、建具だけを撤去し、
その状態で新規のサッシをはめ込むという方法です。

 

1960年代までに建設された建物では、スチール製のサッシが多く、
このスチール製サッシをリニューアルするものとして開発された工法です。

 

既存の枠を撤去するのは工事がかなり大掛かりなものとなり、
その分、コストが大きくかかります。

 

ですが、枠を撤去しないままで、新しいサッシをはめ込む方法であれば、
工事は比較的簡単で、ローコストが可能になります。

 

アルミサッシの耐久性

 

1980年代以降に建設されたマンションでは、
「被せ工法」でのリニューアルは不要です。

 

ですが、リニューアルをしないとなると、アルミサッシの耐久性が木になります。

 

アルミサッシは、「孔食」を生じさせなければ、
半永久的な耐久性があるといわれています。

 

ですが、戸庫は、プラスチック製(ポリプロピレン樹脂製)のため、
故障も生じるので30〜40年程度での交換が必要だといわれています。

 

また、ウレタンフォームなど、気密性を高めるためのエアータイト材は、
10年程度で交換が必要になるのが普通です。

 

ただし、アルミサッシの耐久性に、
エアータイト材の劣化は、影響があるものではありません。

 

このように、アルミは鉄と比べると腐食しにくい材質であるといえます。

 

ですが、腐食しにくいとはいっても、
例えばサッシの廻りのシーリング材が破断したり剥離するなどの不具合を生じれば、
長期間雨水が侵入することになり、埋設部分は腐食してしまいます。

 

埋設部分が腐食し、鉄筋露出と同じようなコンクリートの損傷を生じる事も、
理屈としてはありえます。

 

しかし、現実には、埋設部分が腐食し、
鉄筋露出と同じようなコンクリートの損傷を生じたという例はありません。
それは防水がうまくいっているからだといえます。

 

つまり雨水の侵入は、アルミ部材の耐久性に有害であるというわけです。

 

雨水の侵入は、とにかく建物によくない状況をもたらすということが分ります。